学生教育とイノベーションの創出を目的とした中長期研究インターンシップ<修士・博士・ポスドク対象>を推進する協議会です。

インターンシップ事例の紹介

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中長期研究インターンシップの成果──未来を創る種づくり

中長期研究インターンシップは、学生、企業にとって有益であるといわれていましたが、これを普及・定着化させるのはたいへん困難なことでした。私たちは今回、複数の大学と複数の企業とがコンソーシアムを形成し、これまでにない新たなインターンシップのかたちを構築、普及、推進することで、この課題に取り組んでいます。

インターンシップ・テーマの一元管理をおこなうこと、さらには大学コーディネーターが学生と大学教員、企業との間にはいり、それぞれのケースに応じて個別に調整をはかることで、中長期研究インターンシップの質が向上するとともに、量もまた拡大しています。また、この間に、インターンシップ実施に関するノウハウも蓄積し、すでにいくつかのグッドプラクティスが生まれつつあります。こうした事例を積み上げ、「人」と「知」の交流を続けることがイノベーションの創出につながると、私たちは確信しています。

<C-ENGINEのめざすインターンシップ>

<学生の声><企業の声><コーディネーターの声>は、随時こちらで紹介させて頂きます。

(以下敬称略、肩書きは当時)

 

学生の声

進路を考えるきっかけと気づきを与えてくれた良い機会

筑波大学 数理物質科学研究科
化学専攻 博士後期課程3年
※2016年度(博士後期課程2年時)に日本ゼオン株式会社にて研究インターンシップを経験

私は、約3ヶ月の間、日本ゼオン株式会社の研究所でインターンシップに参加しました。その理由は、博士後期課程卒業後に、企業の研究者として働くか、アカデミックの道に進むかという進路を考えるに際し、実際に企業の研究所を見ておきたかったためです。実際にインターンシップに参加して、製品化して世に送り出す応用研究の中にも学術的な研究の考え方や大学で勉強したことが大いに役に立つとわかり、企業の研究の方が面白そう、自分にあってそうと感じ、企業への道を選択しました。また、インターンシップの際、スケジュール管理されなかったため、自分から考えて行動することが必要であり、特に博士後期課程の人は、積極的に動くことが求められると感じました。また、専門外のことで新たに勉強することも多く、もっと勉強しておけば、より有意義なインターンになっていたとも感じました。なので、これからインターンする人は後悔のないよう、積極的にチャンスを掴みに行くといいと思います。最後に、日本ゼオン株式会社の関係者の方々、このインターンッシッププログラムを補助してくださった方々に感謝致します。

 

自分の『可能性』と『課題』に気づけたインターンシップ

九州大学 総合理工学府
量子
プロセス理工学専攻 博士後期課程2年
※2016年度にパナソニック株式会社にて研究インターンシップを経験

インターンシップを通して、未知の領域に積極的に挑戦する姿勢、綿密な研究計画と基礎理論への理解の重要性を学びました。1〜2ヶ月間のインターンシップでは、自分から研究アプローチを提案することができ、研究能力を自己評価できます。自分の知らない世界の経験、自分の適性の発見や、自分の研究能力を試したいという博士課程学生には中長期研究型インターンシップを活用してもらいたいと思います。また、社員の方々に、我々の研究室に興味を持っていただけたので、このインターンシップを機に、産学連携を強めていきたいと思います。

 

新しい環境、新しい気づき、新しい交流

東京工業大学 情報理工学研究科
情報環境学専攻 
博士後期課程3年
※2016年度にシスメックス株式会社にて研究インターンシップを経験

私は、東京工業大学の博士後期課程において、人の体内の化学的な仕組みを数学を用いて解明する研究を行っておりました。この研究を実際に利用するには、血液などの体内の状態を測定することが不可欠でした。しかしながら、私は体内の状態を測定する機器の現状とその問題点にあまり詳しくありませんでした。そこで、血液などの計測・分析を行う機器や試薬の研究開発を行っているシスメックス株式会社の中央研究所にて、3ヶ月間のインターンシッププログラムに参加しました。

このプログラムでは、私自身の研究内容とは直接関係ない課題を企業という異なった環境で取り組みました。プログラムを通して、計測機器の現状のみならず、企業内のプロジェクトの進め方や企業での課題設定の方法を学ぶことができました。特に、企業内での様々な研究者と親交を深めることができた点が、かけがえのない私の成果と考えています。今後も、インターンシップに携わった方々との交流をすることにより、様々な視点から物事を考えられる研究者になりたいと思っております。

最後に、シスメックス株式会社の関係者の方々、このインターンッシッププログラムを補助してくださった方々に感謝致します。

 

インターンシップを経験することで、自分の目指す人物像が明確に

奈良女子大学 人間文化研究科
物理科学専攻 
博士前期課程1年
※2016年度に株式会社巴川製紙所にて研究インターンシップを経験

インターンシップへの参加を希望したのは、企業での研究開発はどこをどう意識してなされているのか、現場に飛び込むことにより理解したかったということと、専門が理論物理であるため、実際に物質にふれ、視野を広げることで自己の研究の方針や将来性について深く考えたかったためです。

約2ヶ月間、株式会社巴川製紙所 事業開発本部 技術研究所でインターンシップに参加し、目標以上の成果が得られたと思います。「ニーズをつかみ、いい製品を作っていくためには、いろいろな情報を取り入れアンテナを広げておくこと」が大切だということを学びました。また、開発を通して物性を考えることの面白さを再確認し、普段の研究に対するモチベーションが上がったことや、実験結果の報告をしていく中で、物理学のさらなる理解とそれを分かりやすく説明する力が必要だということにも気づくことができました。

これらの気づきと、沢山の尊敬すべき方々との出会いにより、自分が目指す人物像が掴めてきました。理想像を認識し、目指すことにより、普段の大学での生活でもおのずと、これらのことを意識して行動することが多くなり、以前よりも人として成長できたように感じています。

 

インターンシップを通して得られた「気づき」

Unknown-2九州大学大学院 総合理工学府
量子プロセス理工学専攻 
博士後期課程1年
※2016年度に東レ株式会社にて研究インターンシップを経験

約2ヶ月間、東レ株式会社の先端材料研究所でインターンシップに参加しました。この実習では、大学で行っている研究分野とは異なる分野のテーマを経験しました。その中で、企業と大学の研究スタイルの違いを感じることができました。企業の研究グループは顧客密着で、常に変わるスペックに対してのアンテナが鋭いと感じました。特に、こういった情報を研究者自身が直接取り入れる活動をしており、このような環境での研究活動を通して、こちらに示す二つのことが重要だと感じました。

一つ目は、コミュニケーションです。グループで一つの研究テーマを持つため、研究能力以外にコミュニケーションが非常に大切だと感じました。もう一つは、自身の柔軟性です。当たり前かもしれませんが、自身の専門分野だけでなく、他分野へ応用する力が求められると感じました。研究インターンシップを通して得られたこれらの「気づき」を今後の研究活動に活かし、課題に対して様々なアプローチができる研究者を目指していきたいです。

最後に、受け入れてくださりました東レ株式会社の関係者の方々、長期のインターンシップを快諾していただいた指導教員ならびに事務局の方々に感謝いたします。

 

受入先から頂いた、博論研究に対する配慮に支えられ

ntodai東京大学大学院 工学系研究科
化学システム工学専攻 博士後期課程1年

※2015年度に日本ゼオン株式会社にて研究インターンシップを経験

日本ゼオン株式会社において、13週間にわたるインターンシップに参加しました。

私の博士論文研究は「農工横断的解析に基づいた植物資源の利活用による食料・化成品・燃料生産システムの強化」であり、今回のインターンシップではこれに沿ったテーマを選定頂いたため、実社会の応用に関して知見が得られるものと期待しました。

テーマは事業化検討で、ケミカルツリーの探索を文献調査、プロセス概念設計、シミュレーションによるコスト優位比較と一連の検討を通して、企業での事業化検討のやり方をよく理解できました。同時に、最先端の分野のみならず、既往の化学工学の知識も工業化と云う観点からは重要だと再認識しました。

今回のインターンシップでは、週4日は企業で課題解決に取り組み、週1日は大学で講座内での情報交換、指導教員との討議、インターンシップ進捗報告を行わせて頂きました。このように、期間中の疎外感が生じないような配慮をして頂いたことが大変ありがたく、今後長期のインターンシップではこういう配慮をすることも有効な方法ではないかと感じました。

 最後に今回このような機会をアレンジ頂いた日本ゼオン株式会社の関係者の方々、長期のインターンシップを快諾頂いた指導教員ならびに事務局の方々に感謝いたします。

 

インターンシップで実感した「二つの変化」

univ-kyoto京都大学大学院 工学研究科 合成・生物化学専攻 博士後期課程2年
※2015年度に東レ株式会社にて研究インターンシップを経験

2015年夏、私は東レ株式会社の電子情報材料研究所でインターンシップに参加しました。ふだんとはまったく異なる研究テーマに取り組むことができ、大きな刺激となりました。この経験をとおして自分に大きな二つの変化が起こったと思います。

一つは、異分野の専門知識を重視するようになったことです。東レにおける研究テーマの発足経緯をいくつかお話しいただき、ある技術が当初は予想もしていなかった分野に応用された例を知ることができました。これにより、大学に戻ってからも、自分のテーマがどのような異分野に応用できるかをつねに考える習慣がつきました。

もう一つは、世の中のあらゆる研究は学術的価値の高い基礎研究と世の中に役立つ技術開発という二面性をもつと考えるようになったことです。これら二つの面のどちらかに偏りすぎることなく、そのバランス感覚に優れた研究者をめざしたいと考えるようになりました。

 

めざすべき理想像を視野に、大学での行動に変化が

Unknown大阪大学大学院  工学研究科 地球総合工学専攻 船舶海洋工学コース 
博士前期課程1年
※2015年度に三菱重工業株式会社にて研究インターンシップを経験

中長期研究インターンシップに参加して、さまざまな点において得るものがあり、成長できたと感じています。なかでも研究に対する接し方が変化したことがもっとも大きいのではないでしょうか。長期間にわたり企業で研修をさせていただくことで、大学にいるだけでは発見することのできなかった、企業が求めている人材や自分の能力、私たちが担っている将来への責任などを感じることができました。すると、大学での生活でもおのずと、これらのことを意識して行動することが多くなりました。ぼんやりとではありますが、自分自身がめざすべき人材の理想像を認識できたことで、研究や課外活動への意欲が高まるなどのベクトルにつながりました。

貴重な大学生活をどのようにすごすかは個人の自由であると考えています。しかし、考え方によっては社会に出るための土台を固める場とも捉えることができます。そう考えたとき、中長期研究インターンシップは、私たち学生が大きく飛躍する機会となる、とても有用性に富んだ体験であることに気づくことでしょう。

 

与えられた課題の奥深さ、親身な支援に支えられ、産業界で活躍する自分を思い描く

Unknown-2九州大学大学院 数理学府 博士後期課程2年
※2015年度にローランド株式会社にて研究インターンシップを経験

ローランド株式会社にて3か月のインターンシップを体験しました。数学、とりわけ自身の専攻を実社会で活かす可能性について懐疑的であった私は、インターンシップ先を決めるにあたり、どのテーマなら「数学を活かしたい」と考えられるかという点を重視しました。

ローランドの方から、数学で解決が見込め、なおかつ、私にとっても興味深い課題をご提示いただけたことにたいへん感謝しています。Rや統計、信号処理など、ふだんは扱わない知識を用いて、ある一定期間内で課題の解決を試みることは予想以上に負担が大きいものでしたが、課題のもつ奥深さに対して日々感動しつつ、同社の方がたからの親身なご支援、ご指導を支えに課題に向き合うことで、最終的には一つの成果を生みだすに至りました。

数学を産業に応用する可能性にふれた今回の経験は、純粋数学の知見と経験のみに基づいていた私の視野を大きく拡げてくれました。さらに、産業界での将来的な活躍、とくに今回の奥深い課題の発展、今後の取り組みへの希望につながりました。

 

「企業に開かれた研究」の遂行に欠かせない能力

logo_j_p東北大学大学院 工学研究科
応用物理学専攻 
博士後期課程2年
※2014年度に三菱電機株式会社にて研究インターンシップを経験

私は三菱電機株式会社の先端技術総合研究所において、約2ヶ月間のインターンシップに参加しました。普段とは異なる環境での研究生活を通して、自己の成長につながる発見を得ることを目標に挑み、次のような「気づき」を得ました。

まずは、研究成果がもたらす価値と社会とのつながりです。たとえ個人でおこなう研究であっても、その成果が影響を与える範囲は個人に止まらず、企業でいえばグループから部署、事業所、会社全体、さらには社会へと拡がっていることを再認識しました。こうした「社会に開かれた研究」に取り組むには、研究遂行能力だけではなく、情報を伝えるコミュニケーション能力も極めて重要だと実感しました。

研修中に装置のトラブルで仕事が止まってしまう事態がありましたが、社員の皆さんはメンテナンスの手配や作業計画の立て直し、仕事の発注者への事情説明などを迅速に処理されていました。問題解決能力や計画力、トラブルへの対応力の重要性も痛感した出来事でした。

インターンシップ修了後は、これらの「気づき」を自己の成長のための指針として生かしながら、大学での研究生活に取り組んでいます。

 

受け入れ企業の声

 企業の研究現場から、インターンを受け入れた率直な感想を頂戴いたしました。

高い専門性と志をいだく学生たちとの交流で活気づく職場

Internship-mitsubishi

三菱電機株式会社 開発本部 開発業務部 国際標準化・産学官連携推進グループ
グループマネージャー 大塚 功

インターンシップがもたらすメリットとはなんでしょうか。理系学生であれば、企業の研究開発の現場を体験し、大学で学んだ知識の腕試しを通じ、研究者としての将来を見つめるよい機会となることでしょう。一方、企業側にも大きなメリットがあります。高い専門性をもった学生を受け入れることで、研究開発の加速や新規テーマの立ち上げ、イノベーションの創出に期待ができるほか、新しい価値観をもった学生との交流により職場全体が活性化することも重要と考えています。中長期研究インターンシップは、これらの効果をより大きく得ることができます。
この取り組みの成功には、マッチングが重要であることはいうまでもありません。協議会の運営するマッチングシステムであるIDMシステムの活用、コーディネーターの方がたによる親身なご指導により、弊社においても実りある中長期研究インターンシップに結びついています。協議会の取り組みにより、この制度が大学と企業、学生の方がたにとってより価値あるものに発展することを期待しています。

挑戦から生まれる成果は、やがてデファクトスタンダードに

東レ株式会社 研究・開発企画部 主席部員
担当部長 白井 真

インターンシップの受け入れは、採用活動、学生さんへの企業認知度アップ、大学の先生方との連携構築に有益であることは広く認識されています。受け入れ側の企業の指導者にとっては、学生を指導するために勉強するなど、たいへんによい経験となることはいうまでもありません。
この事業の固有の成果としては、以下の点があげられます。この事業を介さない従来のインターンシップでは、依頼時期が五月雨式になり、担当部署がそのつど検討していましたが、この事業を利用することで、効率化がはかられました。また、コーディネーターの先生がたのおかげで、関係者の事前了解が得られる点も魅力です。個別の受け入れ制度では、学生のモチベーションが高くても指導教官の理解不足や考え方の違いがマッチングのハードルになる例がありましたが、その懸念は小さくなったと感じます。企業側も、この制度に参加する段階で社内オーソライズされるので、関係者間の意思疎通や事務手続きが進めやすくなりました。
将来的には、この制度が多くの大学や企業に拡がり、一種のデファクトスタンダードとなることを期待します。

基礎学問の応用が技術的ブレイクスルーの糸口に

ローランド株式会社 総務・人事部 人事・教育グループ
課長補佐 南波 征門

協議会を通じて2件の中長期研究インターンシップを実現しました。いずれの事例でも、弊社の技術者が社外の人材と交流し、実践指導をおこなう貴重な機会を得たと感じています。
基礎技術部門における事例では、インターン生と弊社技術者の共同研究を通じて、課題解決に向けた新しい技術視点を獲得することができました。基礎学問の応用が技術的ブレイクスルーの糸口となりうることを再確認でき、受け入れ企業として特筆すべき成果を得たと思います。
サテライト形式のインターンシップを考案したことも、運営面における一つの成果です。これはインターン生が大学研究室に在室したままインターン就業をおこなうものですが、多忙を極めるインターン生と開発現場の双方から企業内常駐の負担をなくすばかりか、大学のもつリソース活用によりインターンシップの成果を向上させる効果がありました。
このように、インターンシップ導入による受け入れ企業のメリットを実感する今日このごろですが、今後も理工系人材の活性化に向けて、協議会を通じた取り組みを継続したいと考えています。

コーディネーターの声

産・学間をWin-Winの関係でつなぐ「適切なテーマ設定」を

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東京工業大学 イノベーション人材養成機構 特任教授
協議会 コーディネーター 古田健二

平成20年度から始まった「イノベーション創出若手研究人材養成プログラム」をきっかけとして、日本における中長期研究インターンシップが本格的に動きだしました。この流れが産学協働イノベーション人材育成協議会の活動によってさらに定着し、産・学では、その有効性や成功へのポイントなどについての共有化が進んでいます。
私はこれまでに約80件の博士・ ポスドクの中長期研究インターンシップにコーディネーターとしてかかわってきましたが、その多くのケースで、産・学間でのWin-Winの関係が実現しています。たとえば、インターンシップ・テーマの延長線上で企業の新技術開発が促進できたり、特許出願につながったり、あるいは、筆頭著者として企業の共同作業者と論文を投稿し、学会で論文賞を受賞するなど、その成果はさまざまです。
中長期インターンシップを成功させるためには産・学双方にとってメリットのあるWin-Winの関係を意識することが重要です。そのためには、なによりも学生本人の強い意欲と意思が前提ではありますが、受け入れ企業の理解、指導教員の理解、さらには学生・産・学での適切な準備が鍵を握っています。適切なテーマの設定もその一つで、事前の十分な意見交換・調整は大切な要素です。
本協議会の活動の活発化とともに、これらの情報の共有化が進んでいます。博士課程の学生を中心とした中長期研究インターンシップがいっそう活発化し、これに伴って日本のイノベーション能力がさらに向上することを確信しています。

見る前に跳べ

大阪大学産学連携本部 イノベーション部 
イノベーション人材育成 部門〈CLIC〉特任教授
協議会 コーディネーター 吉田耕治

「見るまえに跳べ」。これは本学の鷲田清一元総長が、インターンシップ生に発信したエールです。
近ごろの若者の風潮として、アクションを起こす前に、まずは情報収集し、万全の態勢でことに臨もうとする傾向が強くなっている気がします。そのこと自体は悪いことではないのですが、ともすれば予定調和の世界に陥り、気づきやサプライズを得る機会を逸することにつながりかねないと思っています。「見るまえに跳べ」とはその逆です。「良いことだ、やるべしだ」と思ったらその瞬間に行動を起こせ、「巧緻よりも拙速」です。予想外のできごとやハプニングはつきもので、それを経験することで気づくことも多いはずです。ピンチのときこそ、その人間の真価が発揮され、修羅場を数多く経験した人が最終的に力をつけて成功するのが世の慣わしです。そして、なにより、「直観は誤らない」というのが人間の素晴らしい能力です。皆さん、ぜひ「見るまえに跳べ」を実践して下さい。

企業の研究現場を経験した学生は、見違えるほどたくましく……


九州大学 学術研究・産学官連携本部 アドバイザー
協議会 コーディネーター 池田博榮

じつは私自身もインターンシップの経験者で、受け入れ先の企業に就職しました。また九州大学で2008年から始めた「イノベーション創出若手研究人材養成」では、74名の博士人材を3か月のインターンシップに送り出した経験があります。彼らは見違えるようにたくましくなって帰ってきました。
将来企業を背負って立つ人材とは、「高い志と技術力ならびに国際性を兼ね備えたリーダー」であるといえます。そのためにも、できるだけ早く、余裕のある時期に企業での研究開発の方法とその現場を知ることが大事で、現場で自分の力を試した学生たちは、大学に戻ってからの研究活動を有意義なものにできるでしょう。その意味で、この協議会の「研究型インターンシップ」はイノベーション人材育成にたいへん意義深いものであると確信しています。

研究インターンシップ推進は、学生の研究意欲を刺激する好循環の要

河原先生-1奈良女子大学 男女共同参画推進機構
キャリア開発支援本部 特任教授
協議会 コーディネーター 河原郁恵

研究インターンシップの目的は人材育成とイノベーションの創出ですが、そこに至るには、固定的なキャリアに対する考え方を解きほぐす必要があるように思います。私はこれまで、女性博士人材が専門性にとらわれずにキャリアパスを拡げるための支援をしてきました。その中で、本人の意欲の尊重と、異分野への挑戦の相乗効果を強く感じることがありました。専門性は強みだと思いますが、実はその専門性を支える、強固で幅広い土台を成す「転用可能な能力」こそが、研究するみなさんの最強の武器ではないかと思います。自らその力に注目し可能性を信じることで、将来への選択肢はぐっと広がり、インターンシップで力を発揮した経験は、新たな挑戦の原動力になります。企業の皆様には、多様な分野の博士人材との遭遇による、新たな展開にご期待いただきたいと思います。研究インターンシップの推進は、学生の研究意欲を刺激する好循環の要でもあると大きな期待を寄せています。

産学協働で博士人材の能力を引き出す仕組み作りを目指して

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お茶の水女子大学 お茶大アカデミック・プロダクション人材育成部
特任講師
協議会 コーディネーター 星かおり

指導的立場の女性比率向上が求められる日本社会において、女性リーダーの育成は本学のミッションでもあり、学生自身もその現実を自覚していることから、リーダーシップ関連科目の受講者数は増加傾向にあります。リーダーシップに限らず、高いコミュニケーション能力やマネジメントスキルなどを持つ優秀な研究者の育成に向けて、本学では様々な「しかけ」作りに取り組んでいます。その中でも、一人ひとりの特性、専門性を考慮した長期インターンシップは、個々にカスタマイズされた実践的な資質開発の場であり、働き方のロールモデルに出会える機会になっています。学生の「目的意識」と「適切な受入先の選択」は必須となりますが、3ヶ月ほど大学を離れ、企業で実務を経験することにより、学生たちは自己効力感を高め、それが研究者としてのモチベーションやスキル向上につながっているようです。今後も、インターンシップ受入の機会を広くご提供いただき、学生の潜在能力を引き出すきっかけを企業の方々と一緒に創っていきたいと考えています。

偏りの無い研究者へ


鹿児島大学 大学院理工学研究科 地域コトづくりセンター 特任専門員 
協議会 コーディネーター 佐藤哲朗

コーディネーターとしてまる2年が経ちますが、研究インターンシップの良さを学生に対し十分伝えきれておらず、本学ではなかなか実績には繋がっておりません。
しかしながら、他大学のコーディネーターの方々の声からもわかるとおり、研究インターンシップへの参加にはたくさんの利点があります。学生のみなさんにはこの協議会のページを熟読し、研究インターンシップと学生みなさん自身の可能性に是非とも気づき、積極的にチャレンジしてもらいたいと思います。
他大学のコーディネーターが、これから研究インターンシップに行く学生を対象におこなう事前教育の講義では、リーダーとして求められる能力についての解説をされています。すなわち、リーダーとして求められる能力には「学力」「志」「健康」の三つがあり、そしてこの「志」は、個々人の「やる気」と「考え方」で構成されているのだ、と。

為せば成る、為さねば成らぬ何事も

志を肝に銘じ、イノベーションを起こすことのできるリーダーへの道筋を、研究インターンシップへの参加を通して見つけてください。

 

お気軽にお問い合わせください TEL 075-746-6872 受付時間 9:00-17:15 [土・日・祝日除く]

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